未来デザイン

アミタの
未来デザイン

いのちの尊厳を、守る

世界は今、新たな秩序を求めています。
それは
作れば作るほど、売れば売るほど、
働けば働くほど、生きれば生きるほど、
自然資本と人間関係資本が増加する持続可能社会。
私たちは、人と自然の豊かな関係性こそが
最大の価値となるような
“いのちをコストにしない未来”をデザインします。

アミタの未来デザインビジョン図式

CVO
MESSAGE

代表取締役会長兼CVO 熊野英介イメージ

大激動から始まる未来
不安を希望の原資に

アミタホールディングス株式会社
代表取締役会長兼CVO 熊野英介

大激動の予兆

2020年以降の3年間を振り返ると、世界的なコロナパンデミックから始まり、ウクライナショックやイスラエル・パレスチナ情勢の悪化、異常気象や資源価格の高騰など、同時多発的に大激動の時代を予感させる出来事が発生しました。地球規模の課題を議論するダボス会議では「グレート・リセット」が2021年のテーマに掲げられ、持続可能な社会・経済システムの再構築を目指す方向性が示されました。また2023年の報告書では「ポリクライシス(複合危機)」がキーワードとして登場し、上記事象が同時進行することで、一層危機が増幅されることを示唆しています。
さらに2024年は国内外で政治的な動きが活発化する見通しです。経済的合理性よりも、ポピュリズムなどが主導権を握る一年となる可能性が高く、社会の不確実性をいかに乗り越えるかが焦点となります。

不安のエネルギーは未来創りに拍車をかける

昨今の予測不能な社会状況は、人々に大きな不安をもたらしています。しかし、技術革新によって地下資源を無尽蔵に確保することで、需要を確実に追求する近代的工業モデルは長い地球史の中で、わずか数百年のメカニズムです。供給力が不安定な時代において不確実性は社会の常態であり、確実な状態は短期的なものです。それゆえに、長期間にわたって確実が維持される状態は不自然なのです。ポリクライシスが懸念される社会に対し、適応力が試される時代に突入しています。そして、不安のエネルギーが安心を求める方向性に集まった瞬間、社会は大きく変わります。

2021年1月、アミタはコロナショックの不安が世界を変えると予想し、社会そのものを事業のターゲットとする「社会デザイン事業」を開始しました。そして、2030年の事業確立に向けて、2023年末までを市場創造への挑戦期と位置づけ、企業や自治体の持続性向上に資する商品開発や積極的な異業種連携、経営基盤の強化等に取り組んできました。
2022年11月には事業ビジョン「エコシステム社会構想2030」を発表。工業的な一方通行型の社会構造から、多種多様な不確実を結束させることで確実や安定を生み出す、生態系の在り方に倣った新たな社会モデルの構築を目指しています。アミタは、創業以来47年にわたり「不確実を確実に変える」ことをコアコンピタンスとして、常に新たな価値を創出してきました。

不確実を確実にする関係性

天変地異の激しい日本において、人々は関係性を要に危機的状況を柔軟かつ臨機応変に乗り越えてきました。絶えず変化し続ける環境の中で、自分や家族、仲間たちと生き残るために自発的に動き、それが周りに伝播し相互に影響し合うことで、安心を創り出す基盤を築いたのです。これを自己組織化と言います。
今こそ、信頼でつながる関係性を軸に自己組織化する社会を創り、そうした社会のネットワーク化によってさらなる安心の輪を世界に広げていきたい。これがアミタの描く夢です。そのためには「強みを活かして弱みは共有する」仲間が不可欠です。関係性の中でこそ、自分たちの不確実を確実にしていくことができるからです。

一例に、2021年に発足したサーキュラーエコノミーの推進を目指す企業連合「J-CEP(ジャパン・サーキュラー・エコノミー・パートナーシップ)があります。設立後わずか2年で各分野からの加盟が59社にまで増加し、業種業界を超えた連携が加速しています。J-CEPは調達リスクという不確実性に対し、各社が有する情報・知見・ネットワークを持ち寄ることで、資源循環の基盤構築という確実を生み出す環境創りに挑戦しているのです。

苦難を乗り越え、希望の事業化へ

不確実性の時代において、目に見える現実や足元の結果、評価を追い求める社会的潮流が予想を超えて高まり、社会の意思決定者の決断を遅らせています。また、度重なる豪雨の発生やグローバルサプライチェーンの不安定化が深刻化する中で、アミタの事業計画に変更や遅れが生じた一年でもありました。この経験は今後の経営に活かしていきます。

2030年に向けた仲間創りや事業構想は着実に進展しています。今こそ、理想社会を形にしていく時と信じ、“凡人集まり非凡を成す”の精神で「みんな主役でみんな脇役」というエコシステム社会を構築し、未来創りの挑戦を続けます。

2024年もご支援・ご協力のほど、何卒よろしくお願い申し上げます。

2024年1月1日
代表取締役会長兼CVO 熊野英介



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