アミタHD、NTTドコモビジネスと共同で、「MEGURU STATION®」における使用済みプラスチック資源のトレーサビリティ運用成立を確認(福岡県大刀洗町)
アミタホールディングス株式会社(以下 アミタHD)は、NTTドコモビジネス株式会社(旧 NTTコミュニケーションズ株式会社 以下 NTTドコモビジネス)と共同で、2025年11月から2026年3月までの約4か月間、福岡県大刀洗町の「MEGURU STATION®」において、使用済みプラスチック資源を対象としたトレーサビリティ実証(以下 本PoC)を実施しました。
本PoCは、アミタHDが目指す「サーキュラープラットフォーム」の構築に向け、地域住民が主体的に運営するコモンズ型の資源循環拠点「MEGURU STATION®」において、トレーサビリティ運用が成立するかの検証を目的としたものです。
本PoCの結果、QRコードと推定重量を組み合わせた小規模な運用により、回収拠点から集約拠点までの資源の移動履歴を継続的に取得・管理できることを確認しました。従来、専門的な知識や管理体制を持つ拠点で成立していたトレーサビリティを、地域住民の手で実現できることを示した点で、本PoCは資源循環の社会実装に向けた重要な一歩となりました。
1.本PoCの目的・実施方法
■目的
アミタHDは、市民・地域・企業が連携し、資源が無駄なく循環する「エコシステム社会」の実現を事業ビジョンに掲げています。2022年には、NTTドコモビジネスと基本合意を締結し、地域内外の資源循環を最適設計する「サーキュラープラットフォーム」の構築を進めてきました。
その実現の鍵となるのが、消費活動が行われる地域を起点に資源を回収し、「誰が・いつ・どこで・何を・どれだけ回収したか」を追跡するトレーサビリティです。しかしこれまでトレーサビリティは、生産計画に基づき発生量や種類を予測できる環境のもと、専門的な管理体制を持つ工場などの拠点で成立するものとされてきました。
「MEGURU STATION®」には老若男女さまざまな住民が集い、暮らしの中から生まれた資源を持ち込みます。そのため、訪れる人や集まる資源の種類・量が日々変動するという、予測や管理が難しい側面があります。
今回の実証は、そうした動的な環境において、トレーサビリティが成立するかを明らかにするために実施しました。これは、地域を起点とした資源循環の設計実現への第一歩です。
■実施方法
実証拠点とした福岡県大刀洗町の「MEGURU STATION®」には、地域住民が持ち込んだ多様な資源が日々集まります。その中でも今回は使用済みプラスチックを対象に、4箇所で資源が入った袋(束)・ロット(フレコンバッグ単位)・出荷便という資源の流れの各段階にQRコードを付与。Excelと推定重量を組み合わせた運用で入出荷を記録しました。
この運用を通じて、工程内のどこでデータが欠損しやすいか、その要因は何か、そして欠損を抑えるために必要な運用条件を検証しました。
※実証方法の詳細については、2026年3月10日付リリースをご参照ください。
2.本PoCの結果
■成果
今回の実証は確かな手ごたえをもたらすものとなりました。具体的には、「MEGURU STATION®」における回収から集約までの一連のプロセスで、移動履歴データの取得・管理が可能であることを確認。さらに、従来は計量後に別途記録・転記していた重量情報について、資源持ち込み時のQRコード読み取りと同時に入力する仕組みとしたことで、記録からシステム連携までを一連の作業として完結しています。複雑な手順や専任の管理者を前提としない、シンプルで継続的な運用が実現できました。
また、取得したトレーサビリティデータは、NTTドコモビジネスが提供する再生資源循環プラットフォームとの連携を想定した場合にも、基盤データとして活用できる品質水準にあることも確認できました。これを踏まえ、他システムとの連携を通じて、資源に付与できる情報や価値をさらに広げていける可能性が、地域の現場から見えてきました。
■商用化に向けた改善点の特定
一部の拠点では、QRコードの読み取り漏れやラベル貼付ミスによりデータ欠損が発生しました。これらは現場オペレーションに起因する課題であり、エラー検知や通知機能の導入によって改善可能です。また、複数人による作業体制では、手順理解や実施方法にばらつきが生じることが確認されました。今後は、作業プロセスの簡易化・標準化および役割分担を前提とした運用設計を進めることで、安定的なデータ取得と現場運用の再現性向上を図ります。
3.今後の展開
■サーキュラープラットフォームへの展開
本PoCで得られた知見は、「サーキュラープラットフォーム」の構築および機能設計に反映されます。具体的には、回収資源のトレーサビリティデータと「MEGURU STATION®」のチェックインデータ(来訪頻度・滞在時間・利用者属性等)を統合することで、回収量の予測や配車の最適化、異常検知といった現場運用の高度化を実現します。
その結果、全国的な統計や過去の販売実績に依存していた需要予測を、地域単位の細かな回収量・利用者行動のデータをもとに生成できるようになります。企業はその予測から最適な生産計画を設計し、再生材の安定調達や無駄のない生産・供給につなげることが可能です。将来的には、本PoCを起点として取り組みを拡大し、「サーキュラープラットフォーム」が社会全体のインフラとして機能することを目指します。
※「サーキュラープラットフォーム」の中長期戦略における位置づけについては、2026年3月発表の2025年12月期 決算説明会資料をご参照ください。
■インパクトトレーサビリティへの実装
「MEGURU STATION®」を通じて創出される、地域とのつながりや健康の促進といった社会的価値を、情報として回収資源に付与する「インパクトトレーサビリティ」の実装を進めます。これにより、トレーサビリティの対象をモノの流れだけでなく、人や社会の価値へと拡張します。環境負荷低減に加え、地域のWell-being向上といった経済性に留まらない潜在的な価値を可視化することで、商品・サービスがもたらす影響を多角的に捉えられるようになります。こうした取り組みにより、消費者の購買行動や企業の意思決定において、社会貢献を証明できる新たな価値判断軸を社会に提示します。
※「インパクトトレーサビリティ」の詳細については、「MEGURU STATION®インパクトレポート2024 ※ダウンロード画面に遷移します」をご参照ください。
4.関連リリース・お知らせ
2022.10.13
アミタHDとNTT Com、「サーキュラー・プラットフォーム」の構築による市場創出に関する基本合意書を締結
2026.03.10
アミタHD、福岡県大刀洗町のMEGURU STATION®で使用済みプラスチック資源循環のトレーサビリティ実証を推進
2026.04.09
福岡県大刀洗町のMEGURU STATION®におけるトレーサビリティ実証に関する進捗のお知らせ
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広報 担当:浅尾、駒井
TEL:075-277-0795 / メール:press@amita-net.co.jp
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